Masayo's Sketchbook

イラスト保管庫にしようと思ったけどこっちは雑記置き場にします。 主に音楽の話だけど何でもありのごった煮状態。 【ご注意】イラストの転載については元リンクの記載お願いします。

超特急「宇宙ドライブ」EP個人的レビュー

もうすぐ超特急9人新体制での初アリーナライブ「新世界 -NEW WORLD- 」を迎えるというのに今さらながら10月にリリースしたEPの個人的レビュー。

 

以前から超特急は他のボーイズグループに比べ音楽に対して挑戦的であると端々で言っているのだけど9人体制になった初のEP「宇宙ドライブ」でもそのポリシーが変わることが無かったのがとても嬉しかった。

 


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「宇宙ドライブ」の楽曲はMADLEMONという韓国の若手コンポーザーチームが制作している(作詞はchloe氏)
先日ドームツアーを終了させたSEVENTEENのユニット曲「GAM3 BO1(ゲームボーイ)」にメンバーのNIERA氏が関わってて楽曲スタイルも似ているのでよかったら聴いてみて。


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「宇宙ドライブ」も上記の曲と同じヒップホップをベースとしたインドポップにエレクトロを混ぜたサウンドがグループの独自性を引き出していると感じる。

インドポップなのかって言われたら主観なんでちょっと怪しいけど

インドポップって一言でいうとあれだけどこんな感じの楽曲が近いかな。

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宇宙ドライブはノリの良いリズムに絡まって奏でられる和風のサンプリング音が逆に無国籍ジャンルの混沌さを増してるし、間奏のダンスブレイク(アロのバク転からのとこ)のオーケストラヒットと緩急つけた振り付けがバッチバチにハマってカッコ良すぎてアドレナリン出まくっちゃうよ。

 

サウンド以外にも超特急らしさは留まらず、宇宙にもドライブにも脈絡のないコミカルな寿司ダンスと、歌詞に比重を置きすぎてるJ-POP界隈で「歌詞に全く意味は無い」って言いきっちゃうファンキーさも群雄割拠なボーイズグループ戦国時代を10年以上走ってきた彼等らしくて頼もしい。

※J-POPの歌詞偏重のことについてはまた改めて書きたい気はする。

 

M4の「きみとシンギュラリティ」、個人的にこのEPで一番のお気に入り曲なのだ。


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最初に聴いたとき「わーー!これ来たか!」と嬉しさのあまり叫んだ。

作詞作曲はKOTONOHOUSE氏。EDMや音楽ゲーム界隈では有名な方だけどまさか超特急で彼の楽曲を聴くとは思わなかった。

 

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氏の得意なジャンル、いわゆるKawaii Future Bass」をダンスボーカルグループ、しかも男性グループで採用する事は稀じゃないだろうか。

 

Kawaii Future Bass(カワイイフューチャーベース)はEDMでお馴染みのジャンル、Future Bassの派生ジャンルでいわゆるボカロとも相性がいいデジタルサウンドが主軸の音楽だ。

詳しくは音楽ライターの村上麗奈氏が下記noteの記事に書いてくださっているので引用。

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このジャンルは音圧高めでボーカルはちょっと癖のあるカワイイ系の声がだいたい定番なので「きみとシンギュラリティ」は聴きやすいように幾分かマイルド目に仕上がっている。

とはいえ、激しく動くワブルベースや疾走感あるビルド&ドロップなどお決まりの部分はハズさず取り入れてるし、KOTONOHOUSE氏のお馴染みサウンドロゴ「え、アタシ!?」がイントロに入っている所にSDR制作陣のクリエーターへのリスペクトを感じて胸が熱くなってしまう。

(普通は外部仕事ならこういう部分は入れないと思うんだよね。あくまでもグループの楽曲だから)

 

そしてこの手の癖強ジャンルにもすんなり馴染むツインボーカルがとにかくすごい。

7号車・タカシの声質はちょっと低めなのに癖がなくて甘さがあるからデジタルサウンドに良く合うし、新メンバーの11号車・シューヤは女性に近い少年のような声質を持っているから、二人の掛け合うボーカルは男女の生々しい恋愛的な部分よりも少年少女期のモラトリアムさを感じさせる物語に仕上がっていると感じる。

 

この二人の個性あるボーカルは同年代のグループではなかなかいないと思う。歌が上手い、それだけじゃない可能性と才能にあふれているんじゃないかな。

ホント色んなジャンルの楽曲を歌ってほしいなと思うんだよね。

 

 

その他のトラックも一言ですがレビュー。

 

M2の「BakaBakka」はギターのカッティングリフが軽快でロカビリーを感じさせるロックな楽曲に仕上がっている。

ちょっと懐かしさあるサウンドは個人的にチェッカーズを思い出したかなw

 

M3の「颯爽とハローマイラヴ」はタカシがボーカルメインの楽曲だけあってAORぽさある爽やかなエレクトロ調の楽曲だ。

甘さがあるタカシの声と澄んだハイトーンのシューヤの声のツインボーカルが一番際立っている曲だと思う。

 

M5の「Re-TRAIN」はデビュー曲「TRAIN」のリメイク版だけど、原曲よりスタブ効かせたビッグルームとかトラップぽい重厚なアレンジに変わったからか凄く大人な楽曲に成長した気がする。

 

 

EPの試聴にSpotifyリンク貼っておきます。Youtubeの公式チャンネルでも無料で聴けるよ。

open.spotify.com

宇宙ドライブ (Special Edition) - YouTube

 

あと2週間くらいで実際に生で歌ってる所見れると思うとワクワクしてすでに眠れない位(嘘。寝てる)

 

まだ乗車するか考えてる人、チケット絶賛発売中なのでぜひ一歩踏み出して彼らの素晴らしいパフォーマンスを生で見ることオススメですよ。