”音”で遊ぶ音楽
もう去年の話になるけれど、超特急のNEW ALBUM 「Dance Dance Dance」についてですが、このアルバム。全14曲がすべて異なる国やジャンルをモチーフにしてダンスミュージックに昇華したすばらしいアルバムだと絶賛中である(自分調べ)※バラード(Holtasoley)もあるよ。
一時期話題になったけれど、ロシアンハードベースという一般層(特にアイドル好き)には攻めすぎたジャンルを持ってきた時は本当に制作陣イカれてんなと頭抱えてしまったくらい。嘘です。
さすがに一気に全曲紹介は大変なので、以前作成した布教シートを見てください。
自分で作って置いてなんだけど曲の説明だけ見てもカオス。
その中の2トラック目「Yodelic Fire」について今回はピックアップ。
なぜリード曲(カチカジャ・DDD)じゃないのかは、この曲の変態性というかキメラ的要素がまさに記事タイトル通りの「音」で遊んでる迷曲いや名曲だと思っているので。
曲については、まずこの映像で聴いてください。映像の異常さはちょっと無視して。
ティザーと言いながらほぼフル(2番だけ抜き)だったりする。それもおかしいよ。
曲のジャンル的な説明は公式サイトより引用。
https://bullettrain.jp/news/news19348/
アコーディオンの音色にヨーデルも響いて、どこか牧歌的なムードも醸す一方、Bメロでは切れ味鋭いラップも炸裂。そしてサビでは疾走感あふれる熱いダンスチューンに落とし込まれた超絶ミクスチャー曲は、タイトルがほのめかす通りスイスがテーマだ。インターラーケンの“ヘーエマッテ広場”から名峰“jungfraujoch(ユングフラウヨッホ)”、家々の窓辺に咲く“ゼラニウム”に犬種の“セントバーナード”や“バーニーズマウンテンドッグ”と、歌詞にはスイスらしいワードもふんだんに。テクノをユネスコの無形文化遺産に認定する国だけあり、どことなくテクノのビートも感じられ、勢い満点のコーラスにはダンサー陣も参加している。
うん!もっともらしい説明だけどこれだけじゃどんな曲調か想像できないw
ヨーデルについてはわかりやすいヨロレイホーだし、確かにラップもある。そしてサビはハードコアテクノ風の四つ打ち。これだけでもわりとキメラだけど、Aメロにケイジャン、Bメロはさらにドラムンベース風のブレイクビーツを組み合わせた超変態アレンジである。
正直この曲作った人エナドリ飲み過ぎて理性ぶっ飛んだんじゃないのって思ってる(褒めてる)
とりあえずケイジャンだけど、単語としては料理の方が有名だけど音楽ジャンルも同様でルーツはアメリカに入植してきたフランス系移民がアメリカ南部(主にルイジアナ)でカントリーミュージックと融合した音楽である。
いわゆるカントリーとの違いはアコーディオンとフィドル(バイオリン)が入るか否かくらいだけどカントリーにも入ったりするのでテンポ感くらいの違いで認識してりゃ良いかも(雑)
とりあえずわかりやすい曲はこれかな。Aメロ裏で鳴ってる感じわかるかな?
BメロのDrum N' Bassについては前にも(ライオンライフ)に書いたので割愛
クラブでかけたい超特急 その2 - Masayo's Sketchbook
個人的な感想としては、ようここまでジャンルゴッタ煮に詰め込んで1曲にまとめたもんだwwwと絶賛しまくってます。
ちなみに歌詞にスイスらしい名詞は散りばめられてるけど正直スイス関係ない内容である。でもそれが良いのだ。ダンスミュージックは歌詞を読むより正直踊れのスタンスなので問題ないのだ(個人的意見)
そして、「音」で遊ぶ楽曲というのは、いわゆるコミックソングと同じ様に捉えられるけど、歌詞や楽調で客を笑わせようとするほかに、なにより楽曲作ってるアーティスト(&制作陣)がクッソ楽しんでるんだろうなあというワクワク感が感じられる。
最近の楽曲には全く無いとは言わないけれど、80~90年代の頃に比べるとけっこう真面目に作ってるんだなあという楽曲が多いなという傾向はあるかもしれない。
じゃあどういうのがそうかと言えば、
例えに出すなら、UNICORNとかが良いかもしれない。
自分と同じ世代には超有名な「大迷惑」。スカロックと壮大なオーケスストレーションを合わせて歌詞は単身赴任を命じられた愛妻家の悲劇という意味の分からない組み合わせが最高すぎる楽曲だ。
自分はそこまでツッコんだファンでは無かったけれど、アルバム曲までちゃんと聴いてたなあ。
あとTM Networkファンにはお馴染みの「PTA~光のネットワーク」とか。
(公式映像無さそうなので楽曲のみ)
当時ガチTMファンからは「バカにしてる」という意見もあったけど、笹路さんのアレンジの緻密なオマージュの仕方とか奥田民生の圧倒的な歌唱力(ちゃんと宇都宮隆の歌唱クセを模倣してる)とかで結構評価高かった記憶がある。
その後に出た公式コラボの電気の方の(悪い意味で)インパクトが(略)
他にも「ペケペケ」「服部」など面白い楽曲が多いが、「すばらしい日々」や「Maybe Blue」などマジメにエモい曲もあるのよ。
あと自分のもひとつ推しのB'zにもマイケル・ジャクソンの「Beat it」のギターリフを取り入れたオマージュ曲で「Time Flies」ってあるのだ。
同じ80年代の米米CLUBの「FUNK FUJIYAMA」もバキバキにかっこいいファンクサウンドなのに歌詞は【サムライスシゲイシャ・カミカゼハラキリ】と当時の外国人から見た偏見JAPANを逆手にとった名曲。
「君がいるだけで」「浪漫飛行」よりも断然こっちやコメウォーの方が好きなんだな。
探せばまだまだたくさんあるんだろうけれどキリがないので昔の曲はこの辺で。
先程、最近の曲ではあまり見かけないなと書いたけど実はあるにはある。
基本80年代オマージュがメインのザ・リーサルウェポンズの新曲は冒頭のシンセリフがお馴染みのヴァン・ヘイレンの「Jump」を取り入れているだけじゃなくて、ベースラインがPWLを彷彿とさせるユーロビートもミックスしててなかなかのカオスな名曲に仕上がってると思う。
ヴィジュアルからどうしても面白系に見てしまうけど結構どれも曲いいんよね。
自分が超特急にハマってる理由はヴィジュアルやパフォーマンスも勿論あるんだけど、一番はこの混沌としていてそれでいて鋭い音楽性なんだな。
それが一番体現できてるのが今回の「Dance Dance Dance」だと思うのでファン以外の人にも、特にクラブミュージック好きに聴いてほしい名盤だと思う。
また他の楽曲も機会あったら掘り下げます。